患者様のニーズに合わせたオーダーメイド透析

一般的に、透析患者様は週に2~3回通院して透析治療を3~5時間受けています。
日常生活の負担はかなり大きなものです。

そこで、日々の患者様の大切な時間を有意義に過ごして頂ける様に当院では早朝透析を開始しました。

6:00スタートの早朝透析を受けて頂くことで、午前中に透析治療を終えることができます。
それによって午後の自由な時間が十分確保され、仕事への負担軽減、家族への負担も配慮し家族と過ごす時間も増え、
趣味をお持ちの方も1日を有意義に過ごせることができると考えております。

又、早朝透析・午後透析・夜間透析に至るまで入室時間が自由に選べ、待たずに透析治療を開始出来ます。

仕事などで自由に時間が取れない方には「短時間頻回透析」をおすすめします。
※短時間頻回透析とは、1回の透析時間が2~3時間未満で週5~6回透析を行なう事を指します。

時間にゆとりがある方には「長時間透析」をおすすめします。
※長時間透析とは、1回の透析時間が6時間以上、週3回の合計透析時間が18時間以上を指します。

透析を行うと、

・食事制限が緩和される。(適度のカリウム、塩分制限以外は自由食です)
・合併症発生リスク低下、生命予後が良い。(透析時間が長いほど合併症リスク低下、生命予後が良いとされています)
・日常生活の質が向上する。(しっかり食べて、しっかり透析をする事でQOLが向上します)
・毒素の除去が増加、リン吸着剤や降圧剤等の内服薬が減量できる。
・尿毒素を低めに安定させ、体液量の管理が容易になる。 *短時間頻回透析
・血圧の安定が望めます。身体への負担も少ない。 *短時間頻回透析
・時間をかけてゆっくり透析を行う事で、血圧が安定し心臓への負担が軽減される。 *長時間透析

といった効果が得られます。

元気の源 しっかり食べて,しっかり透析を行うことをモットーに「生活・仕事・透析治療」の三位一体を考え
患者様の要望、生活スタイルに合った治療が提供できます。

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オンラインHDF(血液濾過透析)とは?

 

 

血液透析療法と血液濾過療法の長所を組み合わせた治療です。通常の血液透析療法に加え、血液回路を介し浄化された透析液(ウルトラピュア)を直接血液中に補液し、β2ーミクログロブリン、サイトカイン、補体因子等の分子量の大きい物質の除去に優れています。

オンラインHDF(血液濾過透析)に期待される効果

 

・透析アシドーシスに伴う関節痛の改善
・皮膚搔痒感の改善

・不眠、イライラの改善

・食欲不振、栄養障害の改善

・低血圧等の透析困難症の改善

・レストレスレッグ症候群(ムズムズ)の改善

 

以上のように透析における長期合併症の進行が抑えられる事により、QOLの向上生命予後の改善が期待されます。

ABI検査とは?

 

ABI検査とは、動脈硬化の進行程度を数値化して表したものです。 この検査により、動脈硬化の程度、早期血管障害を確認できます。 ABI検査では、血管の内腔が狭くなる「アテローム動脈硬化」の進行程度や動脈血管の狭窄や 閉塞等が推定できます。又、大体の血管年齢が分かります。

SPP検査とは?

 

SPP検査とは、皮膚レベルの微小環境の指標、つまり毛細血管に血流がどの程度あるかを調べる検査です。毛細血管を調べることができるという点がABI検査と異なります。

 

SPP検査では、動脈硬化が進行すると(抹消動脈疾患*により)、足の冷感・しびれ・皮膚の青白さ間欠性破行(少し歩くと足が痛み歩けなくなるが、少し休むとまた歩けるようになる)・安静時も足が痛む・皮膚の潰瘍、壊死等の症状が現れます。そのような方への有益な検査です。

*抹消動脈疾患(PAD):足の動脈が狭くなったり詰まったりした結果、血流の流れが悪くなった状態を言います。 リスクファクターとしては、 糖尿病、喫煙、高血圧、高脂血症、高齢者(アテローム動脈硬化)、肥満、運動不足、慢性腎不全等が知られてます。

 

シャント造設術について

 

血液透析を行うには、まずシャントが必要になります。シャントとは、静脈を動脈に縫い合わせて繋ぐことにより、動脈血を直接静脈に流す手術です。

 

 

症例:シャント血管の狭窄があり、血管造影検査を施行

シャント血管上の狭窄が確認され、シャントPTA治療にて拡張された造影写真

 

経皮的血管形成術(PTA)について

 

PTAとは、シャント血管の狭くなったり、詰まったりした部分に、バルーンカテーテル(カテーテルの先端に小さな風船がついたもの)を使って内側から圧力をかけ、拡張を行う治療のことです。

 

シャント造影検査を行い、狭窄が見つかった場合に行います。PTAを施行することによって、現在使用しているシャントを長持ちさせることができます。

 

シャント血管は、流速の早い大量の血液が長期に流れることによる血管壁の障害や、日々の透析での穿刺・止血の繰り返しにより、狭くなったりつまったりします。

 

当院は、可能な限り今あるシャントを長期間使用する方針で、日頃から透析室のスタッフがシャント音や静脈圧を見ています。定期的にシャントエコーまたはシャント造影による狭窄の確認も行っており、閉塞する前に効果的にPTA治療を行うことができます。